2010年 03月 06日
長崎市の産婦人科医院で昨年12月、出産直後の「カンガルーケア」(KC)中に赤ちゃんが呼吸停止し、現在、脳機能障害になっていることが2日、わかった。両親は訴訟を起こすことも視野に医院側と和解協議を進めている。 KCは母親が出産直後に一定時間、胸元で赤ちゃんを抱くことで、その様子がカンガルーの親子に似ていることから名付けられた。母子関係の向上や母乳育児の促進に有効とされる半面、実施中に赤ちゃんが低体温状態に陥って死亡したケースもあり、KCを推進する医師からも事前の説明とケア中の安全面の配慮を求める意見が出ている。 昨年12月9日夜、この産院で、同市の男性会社員(44)の妻(45)が長男を出産。両親らによると、男性院長と女性助産師はベッドに寝ていた妻に長男を抱かせたが、KCの効果や危険性の説明はなく、同意を求めることもなかった。 直後から長男のつめが紫色になり、手足も動かなくなったが、妻と長男が2人だけになることもあったという。20分後に妻の叫び声で院長らが駆けつけたところ、長男の呼吸は止まっていた。長男は市内の病院に救急搬送され、NICU(新生児集中治療室)で人工呼吸器をつけたままの状態となっている。 院長は取材に対し「KCの危険性も認識していたが、結果的には大変申し訳ない」と釈明。男性会社員は「病院の対応の不備など複数の問題が重なって起きた。原因を究明してほしい」としている。 KCは1978年に南米のコロンビアで保育器不足の対策として始まり、日本でも90年代後半から普及した。 【関連記事】 ・ 「カンガルーケア」ガイドラインを作成 万全な安全対策呼びかけ ・ 乳児も身の回りを認識 大人並みに視覚と聴覚を統合 ・ 難治性てんかん、理解求め絵本を制作 息子看病の母親 ・ 上手な薬の飲ませ方 食べ物に混ぜたり、スポイトも利用 ・ ベビーサイエンティスト 動く、見る、遊ぶ、泣く…存在が研究の源 ・ 黒船か? 電子書籍の衝撃 揺れる出版界 ・ 河口16キロ上流でも水位急上昇=40センチ、利根川で−茨城(時事通信) ・ 宝塚音楽学校 第96期生38人、紋付きはかま姿で卒業式(毎日新聞) ・ <雑記帳>密室政治解消?市長面会室ガラス張りに 南相馬市(毎日新聞) ・ 太平洋沿岸の大津波警報、津波警報に切り替え(読売新聞) ・ 奈良時代に「D」?記号入り須恵器が出土(読売新聞)
by lrjhbjrh1n
| 2010-03-06 00:40
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